プレミアム価格じゃない!本当にプレミアムな芋焼酎『薩摩焼酎 金山蔵 RED』

世間でプレミアム焼酎と呼ばれているのは、なんてったって「3M」。森伊蔵、村尾、魔王の3銘柄だろう。たしかに入手困難なほど製造量が少ないのはわかるが、一升瓶入りが20,000円もするのは正気の沙汰じゃない。
それでも一度は飲んでみたいのが悲しい人間のサガ。たまたま居酒屋で見つけると、1杯に2,000円も出して「さすがに違うなあ」とうなずきながら、黒霧なら4杯飲めたのに…とも思ったりするのだ。
だけど3Mにだってメーカーが想定している定価のようなものがあって、一升瓶で3,000円程度である。他の蔵の製品でも昔ながらの手づくりで造られている銘柄だと3,000円以上するものも珍しくない。だから定価から判断すれば、3Mもそんなに特別な造りをしているわけではないことがわかる。
ところが、今回レポートするのは本当に希少な造り方をしている芋焼酎。希少価で市場価格が上がっているのではなく、本当にプレミアムな逸品だ。わけあって自分へのご褒美に購入したが、メーカーもきっと特別な日用もしくは大切な方への贈り物というふうに想定していそうな気がする。

商品名は『薩摩焼酎 金山蔵 RED』。
鹿児島県産の黄金千貫と黄金麹(おうごんこうじ)を使った国産米麹で仕込み、金山坑洞内の大甕で長期貯蔵したという。
蔵元のある「いちき串木野市」には、かつて薩摩藩の栄華を支えた串木野金山があって、総延長120kmにおよぶ坑洞が残っている。年間を通して気温が一定で、焼酎の貯蔵・熟成にとてもよい環境のなかで、『金山蔵 RED』は5年以上眠っていたのだとか。
いろいろ複雑な胸中を鎮めて封を切った。いわゆる芋焼酎らしい甘い香りは漂ってこないが、なにやらそこに、ふうわりと柔らかく、あたたかい匂いがした。
蔵元のサイトでは、「黄金麹由来の洗練された清涼感、爽快感のある豊かな香りと坑洞内貯蔵熟成によるまろやかなコクと深み、余韻が味わえるのが特徴です」とされていた。
アルコール度が35度と高いので、ちびちび飲むのがいいかな。ぐい呑みでストレートで味わい、あとは少し水で割っていただく。手の温もりが陶器を通して伝わり、ほんのりとしてきたら、干しぶどうのようなひなびた甘みに。幸せを、ちびちびと。 姉妹品にグリーンラベルの『薩摩焼酎 金山蔵』アルコール度25度もあるよ。
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