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奄美の美しい海を思いながら、黒糖焼酎『碧い海』を飲んだ

更新日:2023年6月26日


夏が近づくと飲みたくなる酒、そのひとつに黒糖焼酎がある。一年を通して焼酎を飲んでいるけれど、冬は芋焼酎がほとんどで、春と秋は麦焼酎や米焼酎。そして夏を感じると黒糖焼酎から真夏の泡盛へと好みも移り変わっていく。

黒糖焼酎は、その名のとおり黒糖を主原料とした本格焼酎で、奄美群島の5つの島だけで造られている。正しくは『奄美黒糖焼酎』という。

サトウキビの搾り汁や糖蜜から造られるラム酒との違いは、製造工程で麹菌を用いている点。麹菌は原料のデンプンを糖化するためのもので、その糖を酵母が食べることによってアルコールは造られる。

しかし黒糖はもともと糖なんだから、麹菌を加えなくても酒が造れるのだが、酒税法でスピリッツの分類になり、高い酒税が課せられてしまうのだ。これを避けるために、奄美だけの特別措置として、麹菌を使うことで本格焼酎の仲間とみなすことになった。



『碧い海』は、奄美大島の『弥生焼酎醸造所』が造る黒糖焼酎。青いフロストボトルが奄美の美しい海をイメージさせて爽やかだ。洗練されたモダンなルックスだけど、蔵は1922年創業と古く、伝統的な甕仕込みと常圧蒸留によって造られている。


日本酒造りに使われる黄麹菌を使って仕込み、常圧蒸留したのち甕で1~2年貯蔵したという。グラスから華やかな香りがふうわりと立ち上り、口あたりの丸み、まろやかさは甕貯蔵ならでは。

最近は麦焼酎のように減圧蒸留した黒糖焼酎も多く見かけるが、原料に由来する深い味わいが感じられるのは、やはり常圧蒸留したタイプだ。黒糖の上品な甘さが広がって、それが長く残ることなくスッと消えていくので、食中酒にもいい。


食後に飲むなら、奄美のシマ唄を聴きながら、まったりと一杯。それから孤高の画家・田中一村が奄美の自然を描いた画集を開いて、もう一杯。

お酒レポート

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