琉球の庶民が愛した幻の自家製蒸留酒「イムゲー」が100年ぶりに復活!
沖縄の酒というと泡盛を思い浮かべます。が、琉球王国時代、じつは泡盛は一般的ではありませんでした。貴重な米の蒸留酒である泡盛は、首里城周辺の限られた地域でのみ製造が許され、薩摩藩への上納品として、王府が厳しく管理していたのです。
だから、泡盛を飲むことができたのは一部の上流階級の者だけ。庶民たちが飲んでいたのは「イムゲー」という酒でした。甘藷(琉球芋)や黒糖を原料に自家製した蒸留酒で、語源は、芋を原料にした安酒という意味の「芋下」。
1879年、明治政府によって琉球王国は廃止され沖縄県になります。1899年には日本の酒税法によって酒の自家製造が禁止されると、「イムゲー」も徐々に姿を消していき、1920年ごろには離島も含めてほぼ絶滅してしまったといいます。
その幻の酒「イムゲー」が、100年の時を経て蘇りました! 泡盛でもない。 焼酎でもない。 琉球スピリッツ『IMUGE.』です。
米麹に水と酵母を加えて発酵させる一次仕込み。甘藷を加えてさらに発酵させる二次仕込み。『IMUGE.』はそのあとに黒糖も加えて発酵させる三次仕込みで造られます。
酒税法では焼酎ではなくスピリッツに分類されますが、甘藷+黒糖という組み合わせの酒はほかにありません。その唯一無二の味わいは、当時の庶民はこんなに美味しい酒を飲んでいたのか!と驚くほど。
「芋下」なんてとんでもない。「芋上」だとまで評価する人もいるそうですよ。
■請福酒造(石垣島)
■久米島の久米仙(久米島)
■多良川(宮古島)
■今帰仁酒造(沖縄本島)
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