本醸造と純米と吟醸の違い

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日本酒のラベルやパッケージには、銘柄とは別に『本醸造』『純米』『吟醸』といった表記があります。居酒屋の壁に貼られた日本酒のメニューを見ても、酒の名前のあとに(純米・新潟)などと表記されていることが多いです。都道府県が産地なのはわかますが、その前のワードはなにを意味しているのでしょうか? 

 

日本酒の第一の定義は「米・米麹・水を原料として発酵させて、濾したもので、アルコール分が22度未満のもの」とされています。第二第三の定義もあって、そこには少しなら混ぜていいものが記されているのですが、その代表的なのが「醸造アルコール」。これを添加しているかいないかが、大きな分類となります。

 

純米酒は、もちろん米だけで造られていて、醸造アルコールは添加されていません。本醸造酒には、醸造アルコールが添加されています。な-んて書き方をすると、純米酒の方が偉いみたいに勘違いする人が出てきそうですが、決して優劣を表しているのではありません。原料や製造方法の違いが消費者にわかるように名づけられたわけで、(その割にはわかりにくいのですが)、これらを『特定名称酒』といいます。

 

『特定名称酒』には『本醸造酒』『純米酒』『吟醸酒』を含め全部で8種類のタイプがあり、国税庁による『清酒の製法品質表示基準』で決められています。特定名称酒に属さないものもあって、これは通称「普通酒」。通称というのは、つまり表示すべき事柄ではないためラベルやパッケージに表記されてないということです。

 

酒の表示でたまに見かける「上撰」「佳撰」と表現されているものは、特定名称酒の条件に当てはまらない一般酒。いわゆる「普通酒」です。実際のところ、年間で製造される日本酒のうち約6割が「普通酒」なのです。

 

さて、ここからは本題の特定名称酒の話。特定名称酒の条件は「3等以上に格付けされた米を原料に使っていること」と「麹米の使用割合が15%以上であること」です。大きく2つに分けると、先ほど書いた純米か否か。純米タイプには『純米酒』『特別純米酒』『純米吟醸酒』『純米大吟醸酒』の4種があり、そうでないタイプには『本醸造酒』『特別本醸造酒』『吟醸酒』『大吟醸酒』の4種があります。では、比べてみましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本醸造酒や吟醸酒の原料にある醸造アルコールとは、トウモロコシなどを原料に製造された蒸留酒です。白米重量の10%以下に制限されていますが、添加することでフルーティな香りを引き出しやすく、スッキリとした辛口の酒質に仕上げるために用いられます。

 

吟醸酒は、上表からもわかるように「精米歩合」が低い。原料米を60〜50%まで精米して仕込んでいて、吟醸香と呼ばれるフルーティで華やかな香りが特長です。60%以下で吟醸酒、50%以下で大吟醸酒。なかには30%台まで磨いている大吟醸酒も存在します。

 

純米酒は、醸造アルコールが添加されておらず、米本来の甘い香りやふくよかな旨味が味わえるのが特長。そのなかにも純米でありながら吟醸タイプ、大吟醸タイプがあります。

 

アタマに「特別」とつくものは、特定名称酒のなかでも特別ややこしい。本醸造酒には精米歩合70%以下という規定がありますが、たとえば60%以下に磨いて造った場合には特別本醸造酒と名乗ってもいい。純米酒には精米歩合の規定がないため、純米吟醸酒ほどではないです、よく精米した場合に特別純米酒となります。

 

特別扱いはほかにもあり、何か特別な醸造方法を採用して認められた場合も「特別」を名乗ってよいとされています。たとえば、特別な米。希少な米をわざわざ栽培して酒を造ったら、もちろん「特別」です。しかしなにをもって特別とするかの明確な基準はないので、ちょっと不思議なタイプではあります。

 

日本酒の蔵元は日本全国に広がっています。その数も多く、それぞれの蔵元が個性あふれる日本酒を造っているわけですが、強いていえば、特定名称酒には味わいの傾向というものがあるように思います。だから本醸造なら本醸造、純米なら純米、吟醸なら吟醸、普通酒なら普通酒というふうに、同じタイプの酒を飲み比べると蔵元の個性がよくわかるでしょう。

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